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主人公はホントうっとおしい嫌な奴だが、 当然障害者にだって「うっとおしくて嫌である権利」がある。 そういう当り前が描かれている。 |
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『ナショナル7』という映画を見ると、すごいカルチャーショックを受けるだろう。これまで、とかく聖人君子とされてきた身障者が、実は悪態もつけば、性欲だってあることを、この映画を見た人は知ることができるだろう。その意味で、この映画は、
とても貴重な作品だと思う。 でも、ホントに大事なのは、この映画でカルチャーショックを受けるよりも、この映画を“あたりまえのもの”として見れるようになることだと思う。 |
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性に関して開放的というイメージのある国、フランス。 そのフランスの障害者施設での実話が元になっているという『ナショナル7』。 これを観たあとの正直な感想は、フランスですら未だに この程度、日本も追い着けるかも、というものであった。つまり、いくら性に開放的であっても、こと障害者の性となるとそれは触れられないものとなってしまう。『ナショナル7』のような話は日本にも存在するが、決して表出してくることはなく、まして映画化されるなんて土壌すらない。 しかし福祉先進国の先頭を走る国々はともかく、フランスの背中はすぐそこに見えている。方法はどうであれ、1歩1歩着実に距離を縮めることはできると思う。 性の開放的というより、身近な存在だと感じさせた作品であった。 |