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INTRODUCTION

INTRODUCTION

やるときゃ、やるぜ!俺たち、中年陸上部!
愛すべきオジサンたちの“マラソン版『フル・モンティ』”
オランダ本国で動員30万人を超える大ヒットを記録した
涙と笑いの人生賛歌エンターテインメント!

2012年10月オランダ本国で公開されるや、口コミで日に日に動員を増やし、公開一か月後には『007 スカイフォール』に次ぐ第2位に2週連続ランクイン。10週以上のロングランヒットとなった『人生はマラソンだ!』。「オランダ・ナショナル・フィルム・アワード」では観客賞、批評家賞、助演女優賞の3部門を獲得した本作が“マラソンブーム”に沸く日本にいよいよ上陸します!

『フル・モンティ』では失業した男たちが文字通りひと肌脱ぎ、『フラガール』では女性たちが町興しのためにフラを踊りました。そして今夏、メタボなオジサンたちが、愛する家族と仲間のために、フルマラソンのゴールを目指します。

幸せになるために、一歩ずつ足を前に出す。
走る人にも、走らない人にも勇気をくれる、涙と笑いの人生賛歌!

本作が本国で大ヒットした要因は、リアリティあふれる登場人物たちに、マラソンに興味のない観客たちも深く共感したから。男たちが目標を得て、再生していく姿に勇気づけられること請け合いです。

一方で、マラソンを走ったことのある人なら経験する“あるあるネタ”の数々が丁寧に描写されているのも、大きな魅力。最初は1キロ走るのもやっとだったオヤジたちが、走る楽しさに目覚めて練習に励み、だんだんと絞られていく体と比例して、徐々に自信をつけ正真正銘のランナーに変わっていくさまは、感動的。大会事務局の全面協力の下、実際のロッテルダム・マラソンに8台のカメラを投入して撮影された臨場感あふれるクライマックス・シーンは、最大の見どころです。

風車も、チューリップも、木靴も出てこないけれど、
これが本当のオランダ!素顔の魅力が満載!

本作に登場するのは、港湾都市「ロッテルダム」の下町。パブでオランダビールを美味しそうに飲み、隣接する首都アムステルダムに対抗意識を燃やし、プロ・サッカーリーグの話題で盛り上がる、市井の人々の暮らしが活写されています。

監督は広告業界でハイネケン、アップル、フォルクスワーゲン等、大手企業のクリエイティブを手掛け、数々の広告賞を受賞し、これが長編劇映画デビューとなるディーデリック・コーパル。オランダ映画といえば、ポール・ヴァーホーヴェンの暴力に満ちた初期作品や、アーティステックな映画作家の作品を先ず思い浮かべますが、老若男女、誰にでも楽しめるエンターテインメント作品に仕上げた手腕は高く評価され、映画界での今後の活躍を期待されています。

STORY

STORY

愛する家族と仲間のために、自分が自分であるために、
ロッテルダム・マラソンのゴールを目指す!

ロッテルダムで、自動車修理工場を営むギーア。従業員は、ニコ、レオ、キースの中年3人組と、移民の若者ユース。男たちは昼から缶ビール片手にカードゲームに興じ、マジメに働いているのはユースぐらいだ。そんなある日、ニコが税金の督促状の束を発見。ギーアは皆に経営不振を隠していたのだ。滞納した税金を支払うために、ギーアたちはスポンサーを口説き落として一か八かの賭けに出る。それはロッテルダム・マラソンに出場し「全員完走出来たら借金を肩代わりしてもらう。完走出来なきゃ工場を譲る」というもの。元マラソン選手のユースのコーチの下、スポーツとは全く無縁だった4人は、マラソン完走に向け、練習を開始したのだが……。
はたして4人はフィニッシュラインに辿り着くことが出来るのか?
スタートの号砲は鳴った!

CAST

CAST
ステーファン・デ・ワレ

ステーファン・デ・ワレ

Stefan de Walle

ギーア役

1965年生まれ。1989年にアーネムの演技学校を卒業。以降、「マクベス」や「オイディプス」3部作など、舞台でさまざまな作品に出演する。「桜の園」ではArlecchino賞最優秀助演男優賞を獲得し、「ファウスト1&2」ではAVRO観客賞にノミネート。2003年から2004年にかけて、主演した「シラノ・ド・ベルジュラック」で絶賛を受ける。この役でLouis d’Or観客賞とNRC新聞観客賞ノミネート。舞台に加えて、「Han de Wit」「Eens geslagen nooit meer bewogen」「Flodder III」「De vriendschap」「Pietje Bell」「Verder dan de maan」「Pluk van de Petteflet」「Hoe overleef ik mezelf」「Terug naar de Kust」といったさまざまなオランダの長編映画にも出演している。その他、テレビ出演、ラジオやテレビコマーシャルのボイスオーバーでも活躍する。2011年よりSinterklaasのテレビにおける常任アドバイザーに就任。

ルティン・ファン・ワールデンベルグ

マルティン・ファン・ワールデンベルグ

Martin van Waardenberg

レオ役

1956年生まれ。Van Santen, Van Santen and Van Santenというコメディアンのグループでキャリアをスタートさせたワールデンベルグは、Wilfried de JongとのWaardenberg and De Jongというパフォーマンスで有名な2人組コメディアンの片割れとして知られている。Waardenberg & de JongはCJP(若手文化パスポート)賞を含む数々の劇場の賞を受けている。加えてVARA 7 networkのために7本のTV番組を制作、ライター、俳優、演出家としても仕事をしている。一方でキットカットやGAMMAのコマーシャルの顔としても有名。テレビデビューは1987年のFamilie Oudenrijnで、ほかに「セサミ・ストリート」などにも出演。
ミュージカルにも造詣があり、2007年にはミュージカル作品De Snoepwinkel van Zevensloteで重要な役を演じ、2010-2011年シーズンには、ミュージカルHerinnert u zich deze nog?に出演。本作は、パブのオーナー役でも顔を見せている、友人のヘーラルト・ムーンダイクとともに脚本を執筆。

マルセル・ヘンセマ

マルセル・ヘンセマ

Marcel Hensema

ニコ役

1970年生まれ。マーストリヒト演技学校で学んだあと、数々の有名劇団で舞台俳優として活躍。「リア王」「ヘッダ・ガブラー」「De Geschiedenis Van De Familie Avenier」「Verre Vrienden」「Olie」「Begeerte Heeft Ons Aangeraakt」などで主要な役を演じた。金の仔牛賞を受賞した映画「Simon」(2004)の主役を演じ、観客に強い印象を残している。2006年には伝記ミュージカル映画「Wild Romance」で、伝説的音楽家Herman BroodのマネージャーKoos van Dijk役を演じ、金の仔牛賞最優秀男優賞を獲得。2010年には犯罪作品のシリーズ「Penoza」で重要な役で出演している。その他、「Majesteit」(2010)、「Sonny Boy」(2011)、「De Heineken Ontvoering」(2011)などに出演。さらに、ドイツでも数多くの作品に起用されており、2011年には、一部アムステルダムで撮影されたドイツのテレビ映画「Burger Van Leeuwen: Die Stadt Und Die Angst」で主要な役を演じ、2012年にはクライム・サスペンス小説のテレビ映画化「Cop Vs. Killer」でも主演を務めた。

フランク・ラマース

フランク・ラマース

Frank Lammers

キース役

1972年生まれ。1995年にアムステルダム芸術学校を卒業。1998年に短編映画「Kort Rotterdams: Temper, Temper」の脚本を執筆・自ら初めて監督した。同年、映画「Route2000」で俳優としてのキャリアをスタートさせ、2000年には映画「Wilde Mossels」で重要な役を演じた。映画「De Enclave」の演技でGouden Beeld賞を受賞。続く「Dominee」で評価も高まり、舞台、コマーシャル、テレビ番組に活躍の場を広げる。2006年の映画「Nachtrit」の主役で金の仔牛賞を受賞。その後、野外ミュージカル「Route 66」にも出演。2010年にはバンドRowwen Hèze from Limburgとポップ・ジャーナリストのLeon Verdonschotによるパフォーマンスで、久々に演出を手掛けた。

ミムン・オアイーサ

ミムン・オアイーサ

Mimoun Oaïssa

ユース役

1975年生まれ。1999年にアムステルダム芸術学校を卒業したオアイーサは、その後ニューヨークでいくつかのワークショップに参加。その後アムステルダムのToneelgroupから契約の申し出があり、「マクベス」や「エル・シド」などの舞台に出演。2004年には、彼自身が企画原案者のひとりでもあった大ヒット映画「Shouf Shouf Habibi」で主役を演じる。その年のオランダ映画としては興収第1位を記録したこの作品は、テレビシリーズ化もされた。2005年、コメディ「Het Schnitzelparadijs」では印象に残るパートを演じ、ともに厨房スタッフを演じた俳優たちと一緒に金の仔牛賞最優秀助演男優賞を受賞。2006年にはベルリン国際映画祭において、ヨーロッパの若手俳優たちにスポットライトを当てる「シューティング・スター」にも選出。2011年、リー・タマホリ監督による映画『デビルズ・ダブル』にも出演している。

STAFF

STAFF

脚本:
マルティン・ファン・ワールデンベルグ
Martin van Waardenberg
ヘーラルト・ムールダイク
Gerard Meuldijk

ファン・ワールデンベルグとムールダイクはロッテルダム育ちの幼なじみの友だち同士である。生まれ持った健康的なユーモアのセンスと、二人で過ごした楽しい時間が『人生はマラソンだ!』の脚本執筆へと導いた。アイデアが生まれ、情熱と感動に満ちた脚本となり、そしてその映像化という成り行きは彼らの夢だった。『人生はマラソンだ!』は、二人の脚本家デビュー作。ファン・ワールデンベルグはレオ役、ムールダイクは行きつけのパブのオーナー役で出演している。

監督:
ディーデリック・コーパル
Diederick Koopal

1988年、2年間に渡って法学とコピーライティングを学んだのち、KKBRでジュニア・コピーライターとして仕事を始める。1990年にテレビ映画『Elker』の脚本を執筆し、アムステルダム賞最優秀脚本賞を獲得。同年DDBにコピーライターとして参加し、アートディレクターとなる。DDBで彼は多くの広告キャンペーンに携わり、フォルクスワーゲン等で広告賞を受賞。1993年にはLintasインターナショナルでクリエイティブ・ディレクターに就任。Lintasインターナショナルを、6年後にはオランダ広告界のリーディングカンパニーへと変貌させる。特に象をメインキャストに使ったネスレのキャンペーンは評判を呼び、このCM『Olifant(象)』は1996年のカンヌ国際広告祭(当時)でグランプリに輝いた。また、同年に彼が演出した別のCMも銀賞を同時受賞している。
1999年、コーパルは自身のエージェンシー会社Nebokoを設立する。同社はすぐにオランダでもっともクリエイティブな会社に成長し、ハイネケンの”Beer?”やCup a Soupの“Not now”などのシリーズを手掛けるほか、Unoxやディスカバリーチャンネルなどをクライアントに持つ。2003年にコーパルの会社はTBWAワールドワイドと合併し、世界最高のクリエイティブ・ネットワークとなり、ハイネケン、ユニリーバ、アップル、アディダスといった国内外のクライアントを持つオランダ最大のエージェンシーとなる。本国では誰もが知る仕事を多くの残し、TBWA/Nebokoは2002年、2005年そして2009年のエージェンシー・オブ・ジ・イヤーを獲得。2009年より長編映画の脚本執筆と監督に焦点を移す。2012年に『人生はマラソンだ!』で映画監督デビューを果たした。

TRIVIA

TRIVIA

『人生はマラソンだ!』を楽しむための、マラソン豆知識

ロッテルダム・マラソン

毎年4月に行われ、エリートランナー、一般市民ランナー合せて、2万人以上が参加する、オランダ最大のマラソンレース。日本人選手とも縁が深く、90年には谷口浩美さんが男子優勝、02年には大南敬美さん、07年には大南博美さんが女子優勝しています。
制限時間は5時間半。基本、制限時間のないホノルルマラソンや東京マラソンの7時間と比べると、中級者向けとも言える大会です。ちなみにコーチのユースが「試走」に選んだアムステルダム・マラソンの時間制限は6時間。ギーアたちが、結局ぶっつけ本番でロッテルダムを走ることになるのは、映画を見ればお分かりの通り。

インターバル走

劇中、全くのランニング初心者の4人に、コーチのユースが手始めに行うトレーニング方法が「2分走って、1分歩く」。「インターバルってやつだな?」とニコが知ったかぶりをしますが、当たらずとも遠からず。インターバルとは、スピード持久力を高める練習方法の一つで、疾走(スピード走)と緩走(ジョグ)を交互に行うトレーニング。400m×10本のショートインターバル、2000m×5本のロングインターバルなど、バリエーションはさまざまです。

シューズ選び

ランニングを始めるにあたって、一番重要なのがシューズ選び。色やデザインで選んでしまいがちですが、優先すべきは履き心地、走り心地。なので、ショップでの試し履きは必須。何足でも試しましょう。劇中ニコが「シューズがキツイので交換したい」と、ショップを再訪するシーンがあります。一般的に、ランニングには普段履いている靴よりも0.5㎝〜1.0㎝(日本サイズ)大きめのものを選ぶのが良い、とされています。

30キロ走

コツコツ走り込んできたギーアたち4人に、本番レースを前にユースが組んだ練習メニューが30キロ走。曰く「マラソンに向けての大事な距離だ」。初フルマラソンに臨む前に、距離に対する不安を取り除く意味でも、30キロ走っておくのは有効。初フルに限らず、本番の3〜4週間前までに30キロ走をしておくのは、市民ランナーの間ではポピュラーな練習方法です。しかし一方で【30キロの壁】という言葉もあり、30キロまでは順調に走れても、30キロ以降ドッと疲れが出て、足が止まってしまうことが多いのも事実。劇中のユースのアドバイスは「残り12キロは根性で走り切れ!」。

DNS と DNF

DNSは、DO NOT STARTの略で事前棄権、DNFは、DO NOT FINISHの略で途中棄権を意味します。劇中に登場する言葉ではありませんが、知っているとちょっとマラソン通な感じを醸し出せるかも。 「ギーアたち4人、アムステルダム・マラソンはDNSだったんだってね」、「ロッテルダム・マラソン、全員DNFせずにゴール出来るのか?」という風に使います。

サブファイブ

「サブスリー」とは、フルマラソンを3時間以内、2時間台で走ること。市民ランナーの憧れです。続く「サブフォー」はランニング経験を積んできた中級者ともいえるランナーが目指す、4時間以内、3時間台でのゴールを意味します。
本作の4人の目標は制限時間内完走なので、「サブファイブサーティ」(5時間半以内)。スタート時から中盤、一緒に走っていた4人は、やがてギーアが遅れて3人になり、終盤には余力のあるニコが、レオ、キースに先んじます。その時点で画面に映る時刻表示盤のタイムが【4時間36分】。ニコ、レオ、キースが5時間以内の「サブファイブ」でゴール出来たのかが気になるところです。一方、健康に不安を抱えたギーアは、最後尾ランナーとして姿を現したときに、画面に映る時刻表示は【5時間26分】。制限時間まで、あと4分。ギーアはゴール出来るのか??

COLUMN

COLUMN

『人生はマラソンだ!』の舞台について

ロッテルダム

オランダ第2の都市ロッテルダムは、ライン川と2本の支流、マース川とスヘルト川が北海に注ぐデルタ地帯に発達した、オランダ最大の産業都市である。中心部は、道路が広く、モダンなビルが林立し、国際資本の企業が進出して活況を呈している。街全体が近代的であるが、さらに前衛的ともいえるユニークな建築物が多いことでも知られている。 アムステルダム中央駅からロッテルダム中央駅まで、列車で約1時間の距離。

オランダとサッカー

オランダの国民的スポーツともいえるサッカー。国内トップリーグは18チームで構成されるエールディヴィジだ。オランダが世界に誇る「アヤックス(Ajax)」、「フェイエノールト(Feyenoord)」といったチームが有名である。 アヤックスはアムステルダムに本拠地を置くサッカークラブ。ホームスタジアムはアムステルダムのアレナ。オランダを代表する名門クラブ。対するフェイエノールトはロッテルダムに本拠地とし、ホームスタジアムはロッテルダムのデカイプ。下町の熱心なファンに支えられている。日本では小野伸二選手がかつて所属していたことでも知られている。 アヤックスとフェイエノールトとの対戦はデ・クラシケルと呼ばれる。両者の間には、オランダを代表する2つの大都市「エリートの街」アムステルダムと「労働者の街」ロッテルダムという、街の違いによる互いへのライバル心が存在し続けており、オランダでは伝統の一戦として扱われている。 映画のなかのギーアたちはもちろんフェイエノールトの熱烈なサポーター。レオが子供をあやす際にフェイエノールトの歌を口ずさんでいる。

ロッテルダムの強き者、オランダの強き者
あの名前より強いものはない
フェイエノールト
フェイエノールト

GOAL