総距離298キロ=フルマラソン7回分 獲得標高14,500m=エベレスト登頂2回分を 72時間以内に走り抜く最も過酷な大会の一つ。 2025年、香港でサプライズヒットとなった 感動のドキュメンタリー
香港と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、“高層ビル群に囲まれた金融と美食の街”というイメージかもしれない。しかしそんな香港には別の顔が存在する。
それはトレイル王国としての顔だ。その香港で旧正月の3日間をかけて行われるのが、【香港フォー・トレイルズ・ウルトラ・チャレンジ】。
香港に存在する4大トレイル・コース(総距離298キロ、獲得標高14,500m)を制限時間以内に走り切らなければならない、という超過酷なイベントである。
60時間以内にゴールした者には「FINISHER(完走者)」、72時間以内の者には「SURVIVOR(生還者)」の称号が与えられるそのレースに出走した18人のランナーたちの極限に挑む姿と、これまで見る機会がほとんどなかった香港の美しい大自然を余すところなく収めた感動のドキュメンタリー。
香港では2024年末、小規模で公開が始まり、瞬く間に口コミが拡がって上映館数が増え、大スター チョウ・ユンファも「すべての香港人が観るべき」と大絶賛。スポーツ愛好者のみならず一般映画ファンにも支持されて15万人を動員する2025年最大のサプライズ・ヒットとなりました。
監督は香港に生まれ育った英国人ロビン・リー。監督自身が2年以上を費やして編集し、香港電影金像奨 新人監督賞を受賞、編集賞にもノミネートされた。観る者は、ランナーたちが繰り広げるドラマに胸を熱くし、やがては香港という街に息づく不屈のエネルギーをも感じることが出来るでしょう。
香港フォー・トレイルズ・ウルトラ・チャレンジ(HK4TUC)は、香港の企業に勤めるドイツ人のアンドレ・ブラムバーグが自身に課した挑戦から始まった。「ちょうど40歳に差し掛かった頃だった。体重が100キロを超え、医者からコレステロールを下げる薬が必要だと言われた」とアンドレは語る。彼は一夜にして酒を断ち、食生活を抜本的に見直した。
それから5年後の2012年、トレイルランナーとして実力をつけたアンドレは、香港にある4つの長距離トレイルを僅か4日間ですべて走破するという偉業に挑戦した。当時は不可能だと言われていたが、アンドレは見事完走。2014年から主催者として、旧正月にHK4TUCを開催している。
HK4TUCは、72時間(3日)以内に完走すれば「生還者(Survivor)」と認められるが、「完走者(Finisher)」になるには、さらに厳しく60時間(2日半)以内に全行程を完走しなければならない。
加えて、ランナーには厳しいルールが課せられる。4つのコース間のみサポートクルー1名とドライバー1名の支援を受けられるが、コース上のサポートは一切認められず、水や食料は自ら店や自販機で調達しながら原則自力で完走せねばならない。さらに、トレッキングポールや携帯音楽プレーヤー、イヤホン等の使用は禁止など、細かいルールも決められている(2022年に鎮痛剤、2025年に腕時計・電子時計の使用が禁止となった ※スマホやGPS端末での経路探索は可能)。
毎年15~25人ほどのランナーがHK4TUCに挑んでいるが、60時間以内の完走率はわずか6%にとどまっている。
本作で描かれる2021年のHK4TUCでは、過去の「完走者」と「生還者」のみが招待された。これによりイベントは独特の様相を帯び、ランナーたちはそれぞれ新たな限界に挑むこととなった。かつての「生還者」は「完走者」を目指し、実力ある「完走者」たちは不可能とされてきた《50時間の壁》を初めて破る完走者を目指す。そして残る者たちは、72時間におよぶ不眠の拷問に再び耐えられるのか、自らに問い続けていた――。
最初にして最長のコースが、マクリホース・トレイルである。西から東へと延びるコースで全長100km、獲得標高はおよそ4,800mに及ぶ。ランナーは18時間以内にこのコースを完走しなければ、次のウィルソン・トレイルへの挑戦権を得ることができない。
HK4TUCにおける最大の難関が、第2のコースであるウィルソン・トレイルだ。全長78kmで、香港を南北に縦断する。技術を要する山道や、果てしなく続く水路脇の道に加え、九龍側から香港島まで地下鉄の移動もある(乗り換えが多いため、さらにランナーを惑わせる)。最後の10kmでは、合計1,000m以上に相当する階段を登ることになる。
続く第3のコースは、全長50kmの香港トレイル。4つの中では「最も易しい」とされている。しかしこのトレイルで、ランナーたちは2度目の夜に突入する。一見単純に思える道も、不眠のために次第に進むのが困難になり、ついには幻覚が現れる。
香港島からランタオ島へのフェリー移動を経て迎える最後のコースが、全長70kmのランタオ・トレイル。香港で最も高く険しい山が2つそびえ立ち、ランナーたちは肉体の限界に挑むことになる。極度の疲労に襲われる中、この壮絶なチャレンジを完走できるのは、鋼の意志を持つ者だけ。スタートとゴールの目印は緑の郵便ポスト。
※なお、いずれのコースにもコースマーキングは配置されていない。またハイキング用の道標を目印にしないよう、通常とは逆方向に走るよう定められている。
ダイエット目的で始めたトレイルにハマり、単独で4大トレイルコースを走破。それが【香港フォー・トレイルズ・ウルトラ・チャレンジ】の開催に繋がる。
2017年 完走[54時間23分] 香港トレイルランニング界の伝説的存在。救急救命士であり、The North Face所属のプロトレイルランナーでもある。50時間切りの記録更新を狙う。
2020年 生還[70時間45分] 最年少参加者でありながら、今回が4度目の挑戦で出場者中最多。完走者へのステップアップを狙う。
2018年 完走[56時間14分] 頭脳派エンジニア。エンジニア的なアプローチで50時間の壁を破る最初の人物となることを目指す。
2020年 完走[59時間46分] 韓国生まれ、アルゼンチン育ちの飄々としたランナー。過酷なレースの中で、本作に軽やかな空気をもたらす存在。
2020年 完走[58時間11分] レースの3週間前に大きなケガを負い、極めて不利な状況に立たされていた。
2018年 生還[71時間51分] 心理学の大学教授。世界各地の過酷なランニングに挑む。速さに関係なく、完走することそのものに価値を見出す。
2019年 完走[58時間20分] HK4TUC初にして唯一の女性完走者。自己記録の更新と、2度目の完走を目指す。
2020年 完走[58時間31分] 出場を悩んでいたが、HK4TUC開催の7週間前に急きょ参加を決意した。
2017年 完走[53時間00分] レコード保持者という大きな期待を背負いながら険しい戦いに挑む。
香港生まれ、香港育ちの撮影監督、ディレクター。アドベンチャースポーツ業界で10年以上のキャリアを持ち、高い評価を受けたスキー映画に携わるほか、The North FaceやHoka One Oneといった業界の主要ブランドとのプロジェクトにも参加してきた。
短編映画やコマーシャル作品を多数手がけており、本作『フォー・トレイルズ』が初の長編映画となる。
2アメリカ・フィラデルフィアを拠点とする受賞歴のあるプロデューサー。手掛けた作品に、ホラー映画『The Mortuary Collection』(2019)、短編『Unorthodox』(2013)など。
大規模なプロスポーツイベントのイベントディレクターとしての経歴を持ち、さらに一般向けのフード&ドリンクフェスティバルの企画・運営にも携わってきた。複数の要素を統合してプロジェクトを進行させる手腕を活かし、映像制作へと転身。HSBCやHKRU(香港ラグビーユニオン)などのプロジェクトに関わる。弟で本作の監督を務めたロビンとともに、Lost Atlas Productionsを設立した。





| 都市 | 劇場名 | TEL | 公開日 |
|---|