STAFF & CAST

ジーナ・ローランズ

1930年6月19日、アメリカ、ウィスコンシン州生まれ。父親は州の上院議員。母親は画家であり、ジョン・カサヴェテスの作品にも度々出演しているレディ・ローランズ。ウィスコンシン大学を卒業後、ニューヨークのAADAで演技を学ぶ。同校でカサヴェテスと出会い、1954年に結婚。
 舞台女優として活動を始め、1952年のブロードウェイの舞台「七年目の浮気」の代役に抜擢され、続く「夜のまん中で」がロングランを記録し、女優としての将来を有望視される。1958年には『The High Cost of Loving』の主役で映画デビュー。以後、「ボナンザ」、「刑事コロンボ」などのテレビ番組にもゲスト出演し、「87分署」では、主人公キャレラ刑事の妻役で好評を博す。1963年に『愛の奇跡』で初めてカサヴェテス監督作品に出演。以後、カサヴェテス作品には欠かせない存在となる。1975年にはカサヴェテス監督の『こわれゆく女』、1980年の『グロリア』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされる。また、『グロリア』では、ヴェネチア国際映画祭最優秀女優賞を、『オープニング・ナイト』ではベルリン国際映画祭最優秀女優賞を受賞。
1989年、カサヴェテスと死別以降も息子ニック・カサヴェテス監督作品の『きみに読む物語』('04)、娘ゾエ・カサヴェテス監督作品の『ブロークン・イングリッシュ』('07)など、独特の貫禄で好演し続けている。ニック・カサヴェテス監督の新作『Yellow』('12)への出演も決定している。

ピーター・フォーク

 1927年9月16日、アメリカ、ニューヨーク州生まれ。3歳の時に腫瘍のため、右目の視力を失う。1945年にハミルトン大学に入学し、在学中、コックとして商船に乗り込み、ヨーロッパや南アフリカなどを周る。卒業後、コネチカット州のハートフィールドの予算局の役人として働き始めるが、演劇への夢が捨てきれず、28歳にして俳優を志す。
 1956年に「THE ICEMAN COMETH」で舞台デビュー。その後『ジャングル・ガードマン』('58)で映画デビュー。1960年には『殺人会社』、1961年には『ポケット一杯の幸福』で2年連続でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされる。テレビ作品では1961年の「トマトの値段」でエミー賞を受賞。そして、1971年に放送が始まったNBS制作のテレビシリーズ「刑事コロンボ」で、その人気を不動のものとする。同シリーズの1話「黒のエチュード」では、指揮者の犯人に扮したジョン・カサヴェテスと共演している。
 カサヴェテス監督作品には、『ハズバンズ』('70)で初出演。その後、ジーナ・ローランズの夫役で主演した『こわれゆく女』('75)では、自ら製作費の半分を負担した。その他の出演作として、『悪の実力者』('60)、『グレート・レース』('65)、『泥棒がいっぱい』('66)、『明日よ、さらば』('68)、『大反撃('69)』、『マイキー&ニッキー/裏切りのメロディ』('76)、『ブリンクス』('78)、『カリフォルニア・ドールズ』('81)、『ビッグ・トラブル』('86)、『ベルリン・天使の詩』('87)、『ザ・プレイヤー』('92)、『最高の贈り物』('02)など多数。画家としても異彩を放ち、北海道などでも幾度か個展が開かれたことがある。
2011年6月23日、カリフォルニア州の自宅で心臓麻痺により死去。83歳没。

ベン・ギャザラ

 1930年8月28日、アメリカ、ニューヨーク州生まれ。両親はイタリアのシチリア出身の移民。ニューヨーク・シティ・カレッジに入学し、電気工学を学ぶが、テネシー・ウィリアムス作の舞台「ガラスの動物園」を見て、俳優を志す。その後、奨学金を得てドラマ・ワークショップに入学。次いで、アクターズ・スタジオに入り、舞台「End as a Man」での好演が認められ、同作の映画化作品『The Strange One』(’57)で本格的に映画デビューを飾る。また、テレビシリーズ「事件と裁判」や「ポール・ブライアン」などにも主演し、幅広く活躍。1990年には、『Beyond the Ocean』を初めて監督。
 ジョン・カサヴェテスとは、まだお互いが無名の俳優時代からの知人で、『ハズバンズ』(’70)で初めてカサヴェテス監督作品に出演。この映画の製作を通じて、カサヴェテス、ギャザラ、フォークは公私ともに親睦を深める。『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』(’76)では主人公コズモを熱演し、続く『オープニング・ナイト』(’77)にも出演している。
その他の出演作に『或る殺人』(’59)、『ビッグ・ボス』(’75)、『華麗なる相続人』(’79)、『バッファロー’66』(’98)、『ビッグ・リボウスキ』(’98)、『ドッグヴィル』(’03)、『パリ、ジュテーム』(’06)などがある。
2012年2月3日、膵臓がんのために死去。81歳没。

シーモア・カッセル

 1935年1月22日、アメリカ、ミシガン州デトロイト生まれ。アメリカン・シアター・ウィングの学生だった21歳の頃、カサヴェテスが主宰する演劇セミナーの奨学制度に応募。既に奨学生の枠は埋まっていたが、カサヴェテスの面接を受け、そのまま『アメリカの影』(’59)の撮影現場を見学するうちに撮影スタッフの一員となる。その後、『よみがえるブルース』(’62)に出演、『フェイシズ』(’68)ではチェット役でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされる。『ミニー&モスコウィッツ』(’71)では主役を演じ、『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』(’76)、『オープニング・ナイト』(’77)、『ラヴ・ストリームス』(’84)とカサヴェテス作品の常連。
その他の出演作に『殺人者たち』(’64)、『ラスト・タイクーン』(’76)、『バレンチノ』(’77)、『コンボイ』(’78)、『ディック・トレイシー』(’90)、『イン・ザ・スープ』(’92)、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』(’01)、『ニューヨーク、狼たちの野望』(’09)などがある。

フレッド・ドレイパー

 カサヴェテス作品に常連俳優。『フェイシズ』の冒頭で、ジョン・マーレイと共にジーナ・ローランズにおどけてみせるフレディ―役として出演するなど、出番は少ないが重要な役として登場する。その他に『愛の奇跡』ではサック博士役、『オープニング・ナイト』ではレオ役として出演している。

アル・ルーバン

 1934年11月4日、ニューヨーク生まれ。プロ野球選手として活躍していたが、怪我をして引退。その後、シーモア・カッセルの紹介でジョン・カサヴェテスと出会う。野球が好きだったカサヴェテスに誘われるがまま『アメリカの影』に撮影助手として製作に参加。以降、『フェイシズ』では撮影・編集・製作助手を務める。その他にも、『ハズバンズ』、『ミニー&モスコウィッツ』、『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』、『オープニング・ナイト』、『ラヴ・ストリームス』を製作し、カサヴェテス作品の多くを支えたプロデューサー。

サム・ショウ

 ニューヨーク州生まれの写真家。スポーツや政治を題材にした漫画家として活動をはじめが、写真雑誌のアートディレクターとなったことをきっかけに、自らもフォト・ジャーナリストとなる。後に、マリリン・モンローやソフィア・ローレンといった一流スターをフィルムに収める。カサヴェテス映画には主に製作面でサポートしているが、カサヴェテスと共に宣伝美術も手掛け、様々な面でカサヴェテスを支えた。

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